インプラントの治療費を分割払いにする方法と分割払いの強み・弱み
「インプラント治療の支払いを分割払いにしたい」「具体的な支払い方法を知りたい」と考えていませんか。
まとまった費用がかかるため、支払い方法で悩んでいる方は多いでしょう。
結論から述べると、インプラント治療の支払いを分割払いにすることは可能です。
しかし、デメリットがないわけではありません。
詳細を理解してから選択することが大切です。
本記事では、インプラント治療で利用できる分割払いの方法を紹介し、分割払いを選択する際のメリットとデメリットについて解説しています。
インプラント治療を検討している方にとって参考になるでしょう。
インプラント治療を分割払いする方法とは?
インプラント治療の費用を分割払いにする方法は以下の3つに分かれます。
【分割払いの方法】
- クレジットカード決済
- デンタルローン
- 院内分割
以下に、それぞれの概要について解説します。
クレジットカード決済
歯科医院がクレジットカード決済に対応している場合、クレジットカードの分割払いを利用できます。
選択できる分割回数は、クレジットカード会社で異なります。
一般的な最小分割回数は3回、最大分割回数は24~36回と言えるでしょう。
1回あたりの支払金額を抑えられる便利な支払い方法ですが、3回以上の分割では毎月の支払額に手数料がプラスされます。
手数料は、原則として分割回数が増えるほど高くなります。
支払総額が増加する点には注意が必要です。
デンタルローン
金融機関や信販会社が提供している、資金の使途を歯科治療に限定した目的別ローンのひとつとして利用できます。
以下の仕組みで、インプラントの治療費を分割できます。
【仕組み】
- 患者様と金融機関などがデンタルローンの契約を締結
- 金融機関などが歯科医院に治療費を立替払い
- 患者様が金融機関などに元金と利息を分割で返済
選択できる分割回数は商品で異なります。
100回以上に分割して支払えるものもあります。
しかし、元金と一緒に利息を返済しなければなりません。
金利は、クレジットカードの分割払いより低く抑えられていることが一般的です。
また、資金を借り入れるため、利用には審査があります。
申し込みは、金融機関などのほか、一部の歯科医院でも行うことができます。
院内分割
一部の歯科医院では、院内分割に対応している場合もあります。
院内分割は、歯科医院と患者様で分割払いの契約を結ぶ支払い方法です。
決められた範囲内で支払回数を選べる、手数料がかからない、支払い方法を現金・クレジットカードから選べるといった特徴を備えています。
手数料がかからなければ、分割払いにしても支払総額は増えません。
しかし、歯科医院独自の制度であるため、詳細はケースごとに異なります。
また、院内分割を設けていない歯科医院も少なくありません。
必ず選択することができるわけではない点に注意が必要です。
クレジットカードとデンタルローンの違い
クレジットカードの分割払いとデンタルローンにはいくつかの違いがあります。
主な違いは以下の通りです。
審査の有無
手持ちのクレジットカードで分割払いを選択する場合、支払い時に新たな審査はありません。
一方で、デンタルローンは、利用にあたり審査があります。
また、以下のような利用条件も設けられています(利用条件は商品で異なります)。
【デンタルローンの利用条件例】
- 申込者に一定の収入がある
- 申込時に18歳以上
- 申込時に65歳未満
審査では、申込者に支払い能力があるかどうかを確認します。
基本的な審査のポイントは以下の3つです。
【審査のポイント】
- 信用情報(ローンの契約内容や支払い状況など)
- 属性情報(年収、勤続年数、持ち家・賃貸など)
- 借り入れ状況(他社からの借入残高など)
具体的な審査基準はケースごとに異なります。
また、クレジットカードを新たに発行する場合も審査があります。
審査に通らなかった場合、デンタルローンやクレジットカードを利用することができません。
支払いのタイミング
クレジットカード、デンタルローンにおける支払いのタイミングはケースごとに異なります。
基本的には、サービス提供元によって異なると言えるでしょう。
したがって、事前に支払日を確認しておくことが重要です。
また、毎月の支払額も、治療費や分割回数により異なります。
分割払いを選択していても、高額になることがあります。
支払額も忘れずに確認しておかなければなりません。
追加で発生した費用の支払い
インプラント治療では、最初に提示された金額以外に、治療や調整にかかった費用を請求されることがあります。
クレジットカードは、利用限度額までであれば追加の費用を支払うことができます。
しかし、高額な治療費がかかるケースもあるため、事前に利用限度額を確かめておくことが重要です。
デンタルローンは、追加で発生した費用を対象としません。
最初に提示された金額以外に費用がかかった場合は、他の方法で支払う必要があります。
したがって、事前に追加費用の有無を確かめておくことが大切です。
トータルフィー制度(治療費の総額を最初に提示)を採用している歯科医院では、初回の見積もりに調整費などを含むケースが多いでしょう。
デンタルローンの申し込みの流れ
デンタルローンの基本的な利用方法は以下の通りです。
【利用の流れ】
- 歯科医院を受診する
- 治療計画と治療費を確定させる
- デンタルローンの申し込み手続きを済ませる
- デンタルローンの審査を受ける
- デンタルローンの返済を始める
前述の通り、デンタルローンは追加費用を対象としません。
詳細な見積もりを取得し、治療にかかる費用を確定させることが大切です。
デンタルローンの申し込みは、金融機関の公式サイトや歯科医院で行うことができます。
必要書類を漏れなく提出することが重要です。
申込後に、審査が行われます。
審査にかかる期間は1~2日程度です。
審査に通過すると、治療が開始され、毎月の返済が始まります。
インプラント治療で分割払いを選ぶメリット
インプラント治療で分割払いを選択する主なメリットは以下の通りです。
メリット①毎月の金銭的な負担を減らせる
分割払いの魅力は、支払回数を増やして毎月の負担額を減らせることです。
例えば、デンタルローンの中には、100回以上の分割払いを選択できるものもあります。
適切に活用すれば、金銭的な負担感を抑えつつ、インプラント治療を受けられるでしょう。
ちなみに、インプラント治療の相場は、1本あたり30~50万円程度です。
条件によっては、100万円以上の治療費がかかることもあります。
分割払いを利用すれば、インプラント治療を受けることができる可能性があります。
メリット②頭金を用意しなくていい
インプラント治療の分割払いで利用するクレジットカード決済、デンタルローン、院内分割は、原則として頭金が発生しません。
頭金とは、分割払いを利用する際に最初に支払うまとまった金額を指します。
したがって、手元に余裕資金がない方であっても、分割払いを利用すればインプラント治療を受けられる可能性があります。
しかし、デンタルローンや院内分割を選択する場合は注意が必要です。
審査の結果や契約内容によっては、頭金の支払いを求められることがあります。
事前に、詳細を確認しておくことが重要です。
メリット③治療の幅が広がりやすい
選択できる治療の幅が広がりやすい点も、分割払いを利用するメリットです。
手元の資金だけで治療費を賄おうとすると、経済的な負担をできるだけ抑えたいと考える方が少なくありません。
結果的に、ベストな治療法を選択できないことがあります。
分割払いを利用すれば、頭金を不要にすることができるうえ、毎月の支払額も抑えられるため、金銭的な負担をそれほど気にせずに最適な治療法を選択できるようになります。
インプラントの治療費を分割払いするデメリット
治療費の分割払いには、注意が必要なデメリットも存在します。
主なデメリットは以下の通りです。
デメリット①金利を払う必要がある
クレジットカード、デンタルローンは、手数料または利息がかかります。
金利の相場は、クレジットカードとデンタルローンで異なります。
それぞれの金利の相場は以下の通りです。
支払い方法 | 金利の相場 |
クレジットカード(分割払い) | 12.0~15.0% |
デンタルローン | 3.0~8.0% |
治療費にこれらの金利を加算した手数料や利息がかかるため、支払総額は分割払いを利用しないときよりも高くなります。
分割払いを選択するときは、毎月の支払額だけでなく支払総額を確かめておくことが重要です。
歯科医院が独自に提供している院内分割の中には、手数料を無料にしているものがあります。
手数料、利息が気になる方は、院内分割を確認すると良いかもしれません。
デメリット②カードの限度額に気を配る必要がある
クレジットカードを利用できるのは利用限度額までです。
分割払いを選択しても、利用限度額を超える支払いはできません。
利用限度額は以下の3つで構成されます。
利用限度枠の構成 | 概要 |
ショッピング枠 | 買い物などに使用する枠 |
割賦枠 | 分割払いやリボ払いに使用する枠 |
キャッシング枠 | 現金の借入に使用する枠 |
割賦枠は、原則としてショッピング枠に含まれます。
例えば、ショッピング枠80万円、うち割賦枠60万円などの設定が考えられます。
したがって、ショッピング枠とは別に利用できるわけではないため、注意が必要です。
クレジットカードの分割払いを利用する場合は、利用限度額および利用可能額(利用限度額から未払い金額を差し引いた額)を確認しておくことが重要です。
インプラント治療は医療費控除の対象となる
インプラント治療にかかる費用(※通常の医療費支出水準を大きく超えない部分)は医療費控除の対象です。
医療費控除は、その年の1月1日から12月31日までに支払った医療費が一定額を超えるときに、その医療費の額をもとに算出した金額の所得控除を受けることができる制度と言えるでしょう。
医療費控除の対象となる金額は以下の計算式で求められます。
医療費控除の対象となる金額=医療費の合計額-保険金などで補填される金額-10万円(総所得金額などが200万円未満の方は総所得金額などの5%)
クレジットカードの分割払いやデンタルローンを利用した場合は、その年に実際に支払った額が医療費控除の対象になります。
例えば、治療費の総額が50万円であり、その年に30万円、翌年に20万円を支払った場合、その年の医療費控除の対象になるのは30万円です。
手数料や利息部分は医療費控除の対象にならないため、注意が必要です。
出典:国税庁「No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)」
出典:国税庁「No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例」
インプラントの治療費が気になるときは分割払いを検討
本記事では、インプラント治療の分割払いについて解説しました。
利用できる分割払いの方法として、クレジットカード、デンタルローン、院内分割が利用可能です。
分割払いの主なメリットは毎月の支払額を減らすことができること、主なデメリットは手数料や利息がかかることです。
デメリットには注意が必要ですが、分割払いの利用で経済的な負担を軽減できる可能性があります。
インプラントの治療費が気になる方は、分割払いの利用を検討することをお勧めします。
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