虫歯の治療にかかる期間や回数は?治療期間短縮の方法も紹介
虫歯の治療に要する期間や回数は、虫歯の進行度によって大きく異なります。軽度の虫歯であれば一度の治療で済むこともありますが、進行度が深い場合は複数回の診療が必要になることも珍しくありません。
また、予防と治療期間の短縮のためには、日々の正しいブラッシング、定期的な検診やクリーニング、そして何よりも早めの受診が効果的です。
本記事では、虫歯治療の期間や回数について詳しく解説しています。また、治療期間短縮のための予防策と、治療中の注意点についても紹介しています。
虫歯の治療にかかる期間・回数
虫歯の治療にかかる期間と回数についてですが、まずはなぜ複数回の治療を行う場合があるのか解説していきます。
なぜ複数回の治療になるのか?
虫歯治療が複数回にわたる理由は、治療の精密さを確保するためです。特に中度以上の虫歯では、正確な診断、適切な処置、そして詰め物や被せ物を確実にフィットさせるため、複数のステップを踏む必要があります。
また、治療後の歯の反応を確認し、必要に応じて調整するためにも、数回の訪問が求められるのです。
虫歯の程度による治療期間・回数の違い
虫歯の程度によっても、治療期間や回数は異なります。
【虫歯の状態】
- 初期の虫歯
- エナメル質の虫歯
- 象牙質の虫歯
- 神経まで達している虫歯
- 歯根まで達している虫歯
各段階における治療期間・回数について見ていきましょう。
初期の虫歯
C0と呼ばれる初期の虫歯では、エナメル質の脱灰が始まった段階であり、フッ素塗布やセルフケアで再石灰化を促すよう、治療を進めていきます。痛みがないため、治療は多くの場合で1回の診療で済みます。しかし、進行を防ぐためには定期的な検診が必須です。
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エナメル質の虫歯
C1はエナメル質の虫歯を指します。小さな穴が開いた状態で、痛みはほとんどありません。この段階であれば、コンポジットレジンを用いた修復で治療することが多く、通常は1〜2回の診療で完了します。
象牙質の虫歯
C2の段階では、象牙質まで虫歯の範囲が広がり、冷たいものや甘いものに敏感になることがあります。治療は複雑になり、場合によってはインレーと呼ばれる間接的な修復が必要です。型取り、一時的な詰め物の装着、最終的な被せ物の装着といった複数ステップが必要になるため、期間は1週間程度、通院は2〜3回が一般的です。
神経まで達している虫歯
C3の段階では、虫歯が歯の神経に達している状態です。激しい痛みが伴い、根管治療が必要となります。治療は歯の神経を取り除き、感染源を除去、その後歯を再建する複数の段階を含みます。合計で3〜5回の訪問、期間は1ヶ月程度かかります。
歯根まで達している虫歯
C4の段階は、歯根部分のみが残っている虫歯を指します。抜歯が避けられない場合が多く、その後の歯の再建にはブリッジやインプラントが選択されます。治療は長期間にわたり、複数の段階を踏みます。数ヶ月にわたることもあり、多くの場合は5〜7回以上の診療が必要です。
特にインプラントの場合、外科的手術が必要で、手術後の骨の統合を待つ期間もあるため、最終的な治療完了までに半年から1年以上かかることもあります。
虫歯予防と治療期間短縮の方法
虫歯は放置すればするほど、治療に長い時間がかかります。だからこそ、予防と早期治療が非常に重要です。
ここでは、虫歯予防と治療期間を短縮するための方法を解説します。
【方法】
- 毎日の正しいブラッシング
- 定期的な検診とクリーニング
- 早めの受診
3点に着目しながら見ていきましょう。
毎日の正しいブラッシング
虫歯の予防において、最も基本的かつ効果的な方法は、毎日の正しいブラッシングです。特に、食事後は口内の糖分が虫歯菌のエサになり、酸を生成しやすい状態です。正しいブラッシングで除去することで、虫歯のリスクを大幅に減らすことが可能です。
定期的な検診とクリーニング
クリニックでの定期検診とクリーニングも、虫歯予防には欠かせません。クリニックで診てもらうことにより、自宅でのブラッシングでは除去しきれない汚れや歯石を取り除くことができ、虫歯だけでなく歯周病予防にもつながります。
3〜4ヶ月に一度はクリニックを訪れ、口内環境のチェックとクリーニングを受けることをおすすめします。
関連記事:歯医者の定期検診に通う頻度は?メリットと費用を知ろう
早めの受診
「歯が痛くないから大丈夫」と油断していると、気づいた時には重度の虫歯になっていることも少なくありません。歯に違和感がある場合、それが虫歯のサインかもしれません。早めの受診によって、治療期間も大幅に短縮されます。
痛みや違和感があればすぐに歯科医院へ行き、虫歯が小さいうちに治療を行うことが、治療期間を短くする鍵となります。
関連記事:虫歯を放置するリスクとは?治療期間や費用もチェック
虫歯治療期間中の注意点
虫歯治療を受けた後は、いくつかの注意点があります。麻酔が効いている間は、感覚が鈍くなっているため、無意識に唇や頬を噛むことがあります。また、熱いものを摂取した際に火傷を感じにくくなります。
そのため、麻酔が完全に切れるまでの間、食事は避けるか、冷たいものや常温の食べ物に限定することが推奨されます。
金属の詰め物や被せ物をした直後は、歯がしみやすくなることがありますが、数日間で自然に軽減します。もし痛みが持続する場合は、治療を受けたクリニックに相談しましょう。また、詰め物や被せ物が固定されるまでの約30分は食事を控え、食事を再開する際は、治療箇所に無理な力がかからないよう注意が必要です。
関連記事:虫歯治療の詰め物・被せ物種類一覧
定期的な通院で虫歯治療を楽にしよう
いかがでしたでしょうか?本記事を読んで、虫歯治療の期間や回数についてお分かりいただけたかと思います。虫歯の進行度に応じて、治療回数や期間は大きく変わります。
また、毎日の正しいブラッシングや定期的な検診は、虫歯予防と治療期間の短縮につながりますし、早期発見・早期治療が何より重要です。治療期間中の適切なケアにも留意し、楽な治療を心がけましょう。定期的な通院で虫歯の進行を抑え、快適な口内環境を維持することが大切です。
世航会デンタルオフィスでは虫歯治療から予防歯科、歯周病治療まで、歯科治療を幅広くご提供しています。不安なく治療を受けていただけるよう、カウンセリングもしっかりと実施。歯が痛いと感じられている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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