オールオン4とは？治療に必要な費用の相場を詳しく解説

入れ歯の違和感を解消したい方や、歯をインプラントにしたいという方には、「オールオン4」の治療がおすすめです。従来型のインプラント治療よりも、歯やカラダへの負担が軽く、咀嚼力も維持できるので入れ歯よりも機能性が高くなります。

費用も通常のインプラント治療よりも安くできるため、たくさんの歯を治療したい方に適しています。

本記事では、オールオン4の治療について、メリット・デメリット、費用相場、費用を抑える方法などを解説します。

オールオン4とは？

「オールオン４」とは、4本のインプラントで前歯から奥歯まで12本を一体化して固定する治療法です。

インプラントの埋入に必要な抜歯から、インプラントの埋め込みと仮歯の装着までを最短1日で行うことが可能です。
オールオン4は、自分の歯がすべて無い方や、抜歯が必要な方に適した治療法です。

費用については、原則として保険適用外です。

オールオン4のメリット

オールオン4のメリットは以下のポイントがあげられます。

費用は高額ですが、それに値するたくさんのメリットがあります。

※メリット

• 顎の骨に穴を開ける数が少なくカラダへの負担が軽減できる
• 1本1本を別々にインプラント治療するよりも費用負担が少なくなる
• 顎の骨が薄い人でも治療可能。骨造成手術をしなくても治療できる可能性が高まる
• 歯肉に穴をあける数が少ないので治療時間が短く、1日で済ませることができる
• 局部麻酔を行うので、手術中の痛みはない
• 痛み止めの薬を処方されるので、治療後の痛みが少ない
• 歯茎との間に食べかすが挟まらないのでセルフケアしやすくなる
• 咀嚼力が衰えないので良く噛んで食べることができる
• 入れ歯のように発音が劣ることはなく会話は通常通りしやすい
• 固定してあるので歯が外れることがなくストレスがかからない
• 顎の骨がやせて骨格が変わってしまうことがなくなる
• 見た目の違和感がなく審美性に優れている

オールオン4のデメリット

オールオン４の治療を始める際は、メリットの他にデメリットについても抑えておきましょう。

※デメリット

• 健康な歯でも治療上、邪魔な場合は抜歯する必要がある
• オールオン4の治療ができる歯科医院は限られている
• 保険適用外で自由診療であるため費用は高くなる
• 身体状態によっては治療が受けられない人もいる

オールオン4の注意点

オールオン4の治療は、持病や生活習慣に問題がある人は、手術ができないケースもあります。以下に該当する人は、オールオン4の手術前に一度、歯科医に相談するようにしましょう。

また、健康上の問題がなく手術が可能であっても、歯科医院が指導する治療後のセルフケアについて対応できない人は、治療を受けられないこともあります。
歯のセルフケアは、どの治療を行っても必要です。オールオン4の治療後は、歯周病や虫歯のリスクが低くなりますが、定期的に歯科医でメンテナンスを行って、自分で行う毎日のセルフケアを欠かさないようにしましょう。

• 顎の骨の成長過程の未成年の場合
• 糖尿病、肝臓疾患などの全身疾患がある
• 喫煙習慣があって禁煙できない
• アルコール依存症である
• 金属アレルギーがある場合（インブラント素材チタンに反応する人）
• 健康な歯を抜歯したくない場合
• 治療後の決められたセルフケアができない人

一般的なインプラント治療との違い

一般的なインプラント治療では、すべての歯28本にインプラントを埋入して人工歯を装着するようになります。

一方、オールオン4は、4本のインプラントですべての歯を固定することができます。

総入れ歯にするよりも歯が安定していて、咀嚼力が弱まることなく
日常生活がしやすくなります。また、一般的なインプラント治療よりも、治療時間が短く費用は安く済みます。

関連記事：インプラント治療にはどのくらいの費用がかかる？

オールオン4の費用の相場

オールオン4は、すべての歯をインプラントにしたい方にとっては、一般的なインプラント治療で1本1本インプラントを埋入するより費用が安くなります。

オールオン4のメンテナンスにかかる費用

オールオン4の治療が終了した後は、手術後の経過を見るためや、歯の調整、歯周病や虫歯予防のために、定期的に歯科医院でメンテナンスが必要になります。
口腔内のチェック、レントゲン撮影、噛み合わせの確認、プラークや歯石クリーニングなどを行います。

メンテナンス費用は、およそ3,000円～10,000円くらいです。

オールオン4が比較的費用を抑えられるのはなぜ？

一般的なインプラント治療と比較してオールオン4の治療が安くできる理由について確認しておきましょう。

インプラントの本数が少ないため

オールオン4の治療の強みは、最小4本のインプラントで片顎の歯をすべて支えて固定できることです。

従来のインプラント治療では、片顎の歯をすべて治療するには、12本のインプラントを埋入する必要があります。

インプラント1本あたり35万〜40万円で計算した場合に、420万〜480万かかることになります。

オールオン4であれば、片顎あたり200万〜300万円で治療ができるため、費用を抑えることができます。

治療回数が少ないため

一般的なインプラント治療は、最短で3か月、平均6か月、複雑なケースで1年前後、治療期間がかかります。

一方、オールオン4は、1日で治療が済みます。治療回数が少ないので、その分費用は安くなります。

時間に余裕がなく治療期間を短めに済ませたい人に適しています。

骨造成の手術が必要ないため

オールオン4の治療は、顎の骨が薄い人でも治療することができるので、骨造成外科手術をしなくても治療を行うことが可能です。
一般的なインプラント治療で、骨造成手術が必要だと言われて治療をあきらめてしまった方は、骨移植を行わずにインプラント治療ができるようになります。
骨造成外科手術の費用相場は、およそ30,000円〜150,000円です。

この外科手術費用の分、安く治療を受けることができます。

オールオン4の費用を抑える方法

オールオン4の治療は保険が適用されないため高額になります。

そこで、費用負担を減らす方法として、分割・デジタルローンの利用や、医療費控除制度を活用することをおすすめします。

分割・デンタルローンを利用する

オールオン4の治療には、分割払いやデンタルローンを利用して費用負担を抑えることができます。

分割払いの場合は、治療を受ける歯科医院によって支払い方法が設定されています。

デンタルローンは、金融機関などが提供する歯科治療費専用のローンで、高額な歯科治療費を分割して支払うことができます。

医療費控除を申請する

医療費控除とは、1年間で支払った医療費が一定額を超えるときに、その医療費の額を基に計算される金額の所得控除を受けることができる制度です。
オールオン4の治療は、医療費控除の対象になりますので、確定申告の際に手続きをしましょう。

格安のオールオン4を選ぶリスク

オールオン4の治療は、高額な費用がかかるので、できれば安くしたいところですが、
あまり格安の治療費で宣伝している歯科医院の場合、治療効果が得られなかったり、追加費用が発生したりリスクを伴います。

”1本10万円から”といった宣伝コピーには要注意です。

リスク①マイナーなインプラントが使用される

治療費が格安な歯科医院は、使用しているインプラントのブランドがマイナーで低品質のものである可能性があります。

インブラントの品質が悪いと歯を固定する機能が低下するため、せっかく大きな手術を行っても治療効果が期待できません。
オールオン4は治療を行える医療機関が限られていますので、それぞれの費用を比較して
安すぎないところを選ぶようにしましょう。

関連記事：インプラント治療にはどのくらいの費用がかかる？

リスク②日本では手術不可能となる場合がある

インブラントメーカーには、日本国内での使用が認可されていない未承認のところがあります。
日本国内での使用が認められていない時点で、信頼性と安全性にかけるため、格安であるからといって簡単に治療を受けることは控えるようにしましょう。
もし、手術で顎の骨の状態に接合できないインブラントであっても、交換できる保証はありません。

リスク③追加費用がかかる

オールオン4の治療は、自由治療ですが、おおよその費用相場が決まっています。

内訳は、インプラント体、人工歯(上部構造)、仮歯などの材料費と、診察・検査費用、手術費用、メンテナンス費用などがあります。

また、使用する人工歯の素材によっても費用は前後します。
片顎あたりおよそ200万円以上かかるため、それ以下の格安である場合は、後から追加費用として請求される可能性が高くなります。

関連記事：審美歯科の費用の相場とは？治療内容ごとに詳しく解説

オールオン4は専門の医療機関で治療を行いましょう

オールオン4の治療は、一般的なインプラント治療よりも、カラダへの負担が軽く治療後の装着感が良く治療費も安くなります。

いままで、顎の骨の状態によりインプラント治療をあきらめていた人や、入れ歯による違和感を解消したい人などに適している治療法です。
オールオン4の治療は、治療できる歯科医院は限られていますので、専門性の高い、実績経験の豊富な歯科医院を選んで治療を始めましょう。

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