医療法人社団世航会
インプラント治療が高い理由は？気になる相場と安く抑える方法
歯科医院でインプラント治療を勧められた、または自分で興味を持って調べた際、治療費用が高額で驚いた方も多いかもしれません。
一般的な虫歯治療などと比較すると高額な治療法です。
しかし、それでも多くの方から選ばれている優秀な治療法と言えます。
本記事では「インプラント治療が高い理由を知りたい」という方のため、主な理由や費用相場を解説します。
この記事を読むことで高額である理由のほか、費用を抑える方法も理解できるようになるので、ぜひ最後までご覧ください。
インプラントが高い理由とは？
インプラント治療は歯科医院で行われる一般的な治療法と比較して高額に設定されています。
これには、以下5つのような理由があります。
自由診療のため
通常の虫歯治療や歯周病治療といったものには保険が適用されます。
そのため、治療費は1～3割負担で済みますが、虫歯や歯周病などを原因とするインプラント治療は自由診療にあたり、保険が適用されません。
全額自己負担となってしまいます。
これにより、通常の歯科治療と比較すると高額な費用がかかります。
インプラントそのものが高額であるため
インプラント治療では人工の歯部分だけではなく、その土台となる材料や人工歯根といったものを使用しなければなりません。
治療で使われるこれらのインプラント自体が高額です。
そのため品質が高く長持ちするとも言えるのですが、高額な材料を使用することもあり、治療費も高額になります。
高度な外科手術が必要なため
インプラント治療ではまず、外科手術によって歯ぐきを切開し、顎の骨に人工歯根を埋め込まなければなりません。
他の簡単な治療と異なり、高度な技術・知識が必要です。
これもインプラント治療が高額である理由の一つです。
インプラント治療は、誰でもできる手術ではありません。
顎の骨にインプラントが適切に埋入されなければうまく骨と結合せず、不安定な状態になってしまうこともあります。
また、顎の骨を貫通したり、噛み合わせに影響を与えたりする可能性があるため、安全に治療するための技術と知識が必須です。
治療ができる優秀な医師を確保するためには費用もかかるため、これが治療費に反映されて高額になります。
衛生設備が必要であるため
外科手術を行うため、一般的な歯科治療と比較して、さらなる感染症対策が求められます。
そのために特殊な装備を導入する必要があり、費用が高額になります。
外科手術をすることになるので、一般的な歯科治療と比較してさらに設定した感染症対策も必要です。
病院側の金銭的な負担が増えれば、その費用を回収するために高い治療費が設定されることとなります。
治療期間が長くなるため
インプラント治療は一度では終わらず、少なくとも数ヶ月、長くかかると1年以上通うことになります。
どの程度の治療期間が必要になるかは個人によって大きく異なるため、治療を受ける方は事前に確認しておく必要があります。
治療に必要な期間と大きく関係してくるのが、顎の骨の状態です。
インプラントを埋入するのに十分な量の顎の骨があれば比較的短期間で治療を終えられます。
一方、顎の骨が不足している場合は、先に骨を増やす治療を行わなければなりません。
このような状況になると治療期間が長くなり、追加の治療が必要になるため、その分費用も増加します。
高額なインプラントが選ばれる理由
治療費が高額になりますが、インプラントは多くの方から選ばれています。
これには、以下のような理由があるためです。
天然歯と同じように噛める
例えば部分入れ歯は自分の歯である天然歯のようにしっかりと噛むことが難しいこともあります。
一方、インプラントの噛む力は天然歯と同様であるため、硬いものや粘り気のあるものでも問題なく食べることが可能です。
思うように噛めないとストレスを感じてしまい、食事を楽しむことが難しくなる場合もあります。
インプラントであればこうした心配をせずに済みます。
入れ歯やブリッジの使い心地に不満を感じている方が思い切ってインプラントに変更することもあります。
周りの歯に負担がかからない
ブリッジや部分入れ歯の場合は、周りの歯に負担をかけます。
ブリッジの場合は、失った歯の両隣の歯を土台にするため削らなければなりません。
健康な歯であっても削る必要があり、削られた歯は健康な歯と比較して寿命が短くなるため注意が必要です。
失った1本の歯を支えるため、2本の歯に大きな負担をかける治療法とも言えるでしょう。
また、部分入れ歯は、金属のバネを周囲の歯に固定する方法です。
ブリッジと同様に周囲の歯に負担をかけることは避けられないとされています。
一方でインプラントの場合は独立して埋入できることから、周囲の歯に負担をかけないのも多くの方から選ばれる理由の一つとされています。
審美性に優れている
見た目を重視する方からもインプラントが選ばれています。
インプラントは非常に審美性に優れているのが特徴です。
他人に説明しなければ、天然歯と見分けがつきません。
これは、被せ物としてセラミックやジルコニアといった高品質な材料が使用されているためです。
また、天然歯とは異なり経年劣化による変色も少ないため、美しい見た目を長く保てるのも特徴と言えます。
部分入れ歯の場合は、固定するためのバネが見えてしまうこともあり、審美性に優れているとは言えません。
ブリッジに関しても保険適用の範囲内で使用する場合は、天然歯とは見た目が異なるプラスチックや金属といったものが使用されることになります。
見た目が気になるため、人前で口を開けて笑えなくなる方もいるようです。
機能性だけではなく見た目も重視し、審美性の高い治療を希望する方には、インプラントが適していると考えられます。
長持ちする
入れ歯やブリッジと比較して長持ちするのもインプラントの魅力です。
インプラントの場合、寿命は10～15年程度もあるのに対し、ブリッジ治療や入れ歯治療の場合の寿命は7～8年程度しかありません。
長持ちするため、費用が高めに設定されているとも言えるでしょう。
インプラント治療とそのほかの治療の費用相場
インプラントと入れ歯、ブリッジそれぞれの費用相場は以下の通りです。
| インプラント | 30万円～40万円 |
| ブリッジ | 5万円～20万円 |
| 入れ歯 | 5,000円～2万円 |
前述したように、一般的なインプラント治療は保険が適用されない自由診療であるため高額になりますが、ブリッジと入れ歯は保険が適用されることから費用を安く抑えることが可能です。
インプラント治療の場合、1本あたりの費用はおよそ30万円～40万円です。
奥歯と比較すると前歯の治療費が多少高くなることもあります。
これは、前歯の方が人と話をする際などに目に入りやすい部分であり、それだけ審美性の高い材料で作られたインプラントが適しているためです。
インプラントに使用する人工歯の素材によっても治療費用が変わります。
できるだけ安く抑えたいと考えているのであれば、使用される素材について相談してみると良いでしょう。
インプラント治療を安く抑える方法
インプラント費用を安く抑える方法としては、医療費控除を申請する方法が挙げられます。
このほか、支払いの負担を抑えるためにはデンタルローンも活用してみると良いでしょう。
それぞれ解説します。
医療費控除を申請する
医療費控除とは、1年間で10万円以上（※）の医療費がかかった場合、納めた税金の一部が還付される制度のことを言います。
インプラント治療は保険の対象ではありませんが、医療費控除の対象にはなります。
（※その年の総所得金額等が200万円未満であった場合は総所得金額等の5％の金額）
生計を共にする家族の医療費をまとめられるほか、インプラント治療以外にも医療費控除の対象となる治療を受けた場合は、それらをまとめて申請することが可能です。
通院のためタクシー以外の公共交通機関を使った場合は、それらの交通費も対象となります。
医療費控除の申請は確定申告で行うことになります。
医療費控除の対象となる方であっても、確定申告を行わなければ適用されないので注意が必要です。
現金として受け取れるのではなく、その年に納めた所得税から還付を受ける形です。
インプラントの治療費自体が安くなるわけではありませんが、税金が少なくなるので、その分治療費を抑えられたとも言えます。
確定申告はスマホからでもできるので、対象になる方は早めに必要な手続きを確認しておくと良いでしょう。
国税庁のホームページで最新の情報を確認したうえ、申請してください。
申請に必要な領収書やレシートなどはなくさないように保管が必要です。
デンタルローンを活用する
現金での支払いが難しいと感じる場合は、デンタルローンを活用することを検討しましょう。
デンタルローンとは、歯科治療目的で使用できるローンのことであり、銀行や信託会社が立て替えて支払いを行います。
一般的なローンと比較して金利が比較的低く設定されているのが特徴ですが、金利が低いとはいえ、現金で支払うのと比較して総合的な治療費が割高になります。
しかし、1回あたりの支払いに必要な費用を抑えられるので、インプラント治療のためにまとまった費用を用意できない方も治療を検討しやすくなるでしょう。
インプラント治療は高額であることからインプラントに対応している歯科医院ではデンタルローンを取り扱っていることが多いのですが、すべての歯科医院で対応しているわけではありません。
デンタルローンの利用を検討している方は事前に確認しておくと良いでしょう。
インプラントは高額な治療であるものの魅力が多い
いかがだったでしょうか。
インプラント治療が高額である理由と、それでも選ばれる魅力、治療相場、費用を抑えるために検討したい方法について解説しました。
高額な治療ですが、それを超えるメリットを感じて多くの方が選択しています。
ブリッジや部分入れ歯に不満を感じる方も検討することをお勧めします。
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