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インプラント治療の一回法と二回法の違いとは?選び方のポイントも解説 | 歯医者さんのお役立ちコラム
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インプラント治療の一回法と二回法の違いとは?選び方のポイントも解説

インプラント治療には一回法と二回法があります。
それぞれ異なる術式や期間、リスクなどがありどちらを選ぶべきか迷うことも多いでしょう。

 

この記事では、インプラント治療の一回法と二回法の違いや、どちらの方法が自分に適しているかを判断するためのポイントを紹介します。

 

違いを理解し、満足のいく結果を得るための参考にしてください。

インプラント治療の一回法と二回法の概要

ここでは、一回法と二回法の基本的な概要を解説します。

一回法とは

一回法とは、インプラント体を顎骨に埋め込む手術を1回で完了する方法です。
この方法では、インプラント体とアバットメント(連結部分)を同時に装着します。

 

アバットメントが露出された状態で治癒期間を経なければならないことが特徴です。

二回法とは

二回法とは、インプラント体を顎骨に埋め込む手術を2回に分けて行う方法です。
最初の手術では、インプラント体を顎骨に埋め込み、歯茎を縫合して完全に覆います。

 

インプラント体が外部に露出することなく治癒期間を過ごせることが特徴です。

一回法と二回法の3つの違い

ここでは、一回法と二回法の具体的な3つの違いを詳しく解説します。

  • 治療プロセスの違い
  • 治療期間の違い
  • 痛みとリスクの違い

それぞれ見ていきましょう。

治療プロセスの違い

一回法と二回法では完治するまでの手術のプロセスが異なります。
以下に、一回法と二回法の手順をまとめました。

治療法 治療手順
一回法
  1. 歯茎を切開し、顎骨に穴を開けてインプラント体を埋入する
  2. インプラント体の上にアバットメントを取り付ける
  3. 手術後、アバットメントが歯茎の外に出た状態で治癒を待つ
  4. 骨とインプラントが結合した後、上部構造(人工歯)を装着する
二回法
  1. 歯茎を切開し、顎骨に穴を開けてインプラント体を埋入する
  2. インプラント体を埋入した後、歯茎を縫合して完全に覆う
  3. 骨とインプラントが結合するまで数ヶ月間治癒を待つ
  4. 二次手術で再度歯茎を切開し、インプラント体にアバットメントを取り付ける
  5. 歯茎の傷が治った後、人工歯を装着する

一回法と比べて二回法は治療が段階的に進行することが特徴です。

治療期間の違い

一回法は、手術が一度で完了し、治癒期間も短いため、全体の治療期間が短縮されます。
通常、数ヶ月以内に治療が完了します。

 

二回法は、治癒期間を含めると治療全体が長期間にわたるため注意が必要です。

最初の手術から二次手術までの間に数ヶ月の治癒期間が必要です。
その後にアバットメントを装着してから人工歯を取り付けるため、全体の治療期間が長くなる傾向があります。

痛みとリスクの違い

一回法は手術の負担が一度きりなので、切開に伴う痛みやリスクが軽減されます。
また、治療期間が短いので、患者の負担も少なく済みます。
しかし、アバットメントが治癒期間中に露出していることにより、感染のリスクがやや高くなるため注意が必要です。

 

一方、二回法は手術が2回行われるため、手術に伴う痛みやリスクが増えます。
しかし、治癒期間中にインプラント体が完全に覆われており、感染リスクが低くなる傾向にあります。
安定性が高いことから、長期的に見てトラブルが少ないことが特徴です。

一回法のメリット・デメリット

インプラント治療の一回法には、特有のメリットとデメリットがあります。
ここでは、一回法の具体的な利点と欠点を詳しく説明します。

メリット

一回法の最大のメリットは、手術が一度で済むことです。
手術回数が少ないため、手術に伴う痛みや不安が軽減されます。

 

また、治療期間が短く、比較的早く人工歯を装着できるため、通院回数も減少します。
これにより、忙しいライフスタイルを持つ患者にも合っているでしょう。

 

さらに、治療プロセスがシンプルであるため、総合的な治療コストを抑えることも可能です。

デメリット

アバットメントが治癒期間中に露出しているため、感染のリスクが高まります。
とくに、口腔内の衛生管理が十分でない場合、細菌感染のリスクが増加するため注意しましょう。

 

また、顎骨の量や質が十分でない場合や全身疾患を持つ場合などは、適用できないことがあります。

二回法のメリット・デメリット

インプラント治療の二回法は、治癒期間を確保することで安定性を高める方法です。
ここでは、二回法の具体的なメリット・デメリットを詳しく説明します。

メリット

二回法の最大のメリットは、治癒期間中にインプラント体が完全に骨と結合するため、安定性が高いことです。
最初の手術でインプラント体を埋入し、歯茎を完全に覆うことで外部からの感染リスクを低減します。

 

この方法は、顎骨の量や質が不十分な場合や、全身疾患を持つ患者にも適用しやすいことが特徴です。
また、細菌感染のリスクが低いため、長期的に安定した結果が期待できます。

デメリット

二回法は、治療期間が長くなるため、患者の通院回数が増え、治療が完了するまでの時間がかかります。
二次手術が必要なため、患者の身体的・精神的負担が増大します。

 

また、痛みを感じる期間が長く、リスクが増加することを術前に理解しておきましょう。
さらに、治療が段階的に進行するため、総合的な治療費用が高くなる場合があります。

一回法と二回法のどちらを選ぶ?注意点

インプラント治療は、一回法と二回法で自身に適している方法の選択が重要です。

 

ここでは、一回法と二回法の選び方のポイントと治療前に確認すべき事項を詳しく解説します。

選び方のポイント

まず考慮すべきは治療期間と手術回数です。
一回法は手術が一度で治療期間が短く、通院回数も少なくて済みます。
忙しい方や、早く治療を完了させたい方には一回法が適しているでしょう。

 

一方、二回法は治癒期間を確実に確保するため、治療期間が長くなります。
しかし、安定性が高く、長期的な成功率が期待できます。
顎骨の量や質が不十分な場合や、全身疾患を持つ方には二回法がよい選択肢となるでしょう。

治療前に確認すべき事項

治療前に確認すべき事項として、まず、治療計画の詳細を十分に理解することが重要です。
インプラント治療にかかる費用や治療期間、リスクも詳しく説明を受けましょう。

 

また、自分の口腔内の状態や全身の健康状態を確認し、医師と相談することが大切です。
とくに、アバットメントが露出する一回法の場合は、術後の感染リスクも十分に理解しておく必要があります。

 

さらに、治療後のメンテナンスや定期検診のスケジュールも確認し、治療の継続的なフォローができるかどうかを確かめましょう。

 

関連事項:インプラント治療の7つのトラブルとは?原因や対策を解説

状況に応じて一回法・二回法を選びましょう

インプラント治療には、一回法と二回法があり、それぞれに特徴とメリット・デメリットがあります。
自分に最適な治療法を選ぶためには、これらの違いを理解し、慎重に判断することが重要です。

 

治療を受ける前に、治療計画や費用、リスクの詳細な説明を受け、治療後のメンテナンスや定期検診のスケジュールも確認しましょう。

 

インプラント治療を検討しているなら、専門的な知識と経験を持つクリニックを選ぶことをおすすめします。

 

東京都内であれば、多数の歯科医院を展開している「世航会デンタルオフィス」が経験豊富です。
インプラント治療に悩んでいるのであれば、実績の多いクリニックで治癒を進めましょう。

コラム監修者

監修者の写真

中島 航輝
なかじま こうき

役職

理事長(梅田院の院長)

略歴

  • 1997年 明海大学 歯学部入学
  • 2003年 同大学 卒業
  • 2003年 東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 顎口腔機能再構築学系 摂食機能保存学講座 摂食機能保存学分野 博士課程 入学
  • 2006年 顎咬合学会 特別新人賞
  • 2007年 同大学院 修了 歯学博士所得
  • 2007年 東京医科歯科大学 歯学部附属病院 医員
  • 2007年 世田谷デンタルオフィス 開院
  • 2008年 医療法人社団世航会 設立
  • 2013年 明海大学歯学部 保存治療学分野 非常勤助教
  • 2014年 明海大学歯学部 保存治療学分野 客員講師
  • 2015年 昭和大学歯学部 歯科矯正学分野 兼任講師
  • 2016年 明海大学歯学部 補綴学講座 客員講師
  • 2020年 日本大学医学部 大学院医学総合研究科生理系  入学

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